橘湾岸スーパーマラニックのE部門、217km。3度目の挑戦。
過去2回のDNFのリベンジ。
調子良く前半を走れ、中盤、夜間走に入っていく。
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長崎半島の南端、二つの岬をめぐる
20時30分、恐竜博物館出発。
ここで、今回の一番の失敗。
翌日、雨が少し降るかもという予報だったので、恐竜博物館に預ける荷物に雨具を入れていた。が、これを受け取るのを忘れた。
ザックには袖のない簡易のビニール袋の(北九州マラソンで配られていたもの)のみで、あとはスタートの時に来ていた撥水性の上着だけ。
このあと、まさかあんなに土砂降りになるとは、、、。
西側の岬、権現山へ。ここは急坂。まあ歩くしかない。
チェックポイント21時20分。113.6km。意外と早くついた。
一気に降って、樺島の方向へ。途中に私設エイド。温かーい、ぜんざい(だったかな、、)。暗い寂しい道のりに、輝くオアシスだった。
そして樺島への三叉路へ。118.4km地点。
22時13分。
スタート前に予想していたより、かなり早くついた。
ここで改めてしっかり計算。
E部門は、ここを右折して樺島へ。往復12km。
左折してこの12kmをショートカットすると、205km になる。それでもLダッシュ部門扱いになるが、完走として認められる。(昨年、左折しておけばよかったのに、と後悔したところ。)
すでに、体力はかなり消耗している。
が、昨年よりは余裕はある。うーん、どうすべきか。
この先の後半の厳しい関門設定を考えると、E部門は、関門ギリギリの厳しい戦いになるかもしれない。。が、、
ええい、、挑戦あるのみ!
同じ後悔なら、やってみて後悔しないと。
と言うことで、E部門挑戦へ。右折して樺島へ向かう。
樺島への上り口の公民館まで3km。登りは少なく、それ以外は結構走ったが、30分かかる。ランニングのスピードが思いのほか上がらなくなっていることに気付く。
公民館ではカレー!旨い!!
ただあまり量が入らない。受け付けない。疲労感が溜まっているなあ。
そして、いざ、樺島の灯台へ。
ここは急坂のあと、上の方はフラットのところも多くて、ある程度走りを入れられる。
で、がんばって灯台に着いて、灯台の周りをグルグル巡ってパンチの場所を探すが、、、ない。
後から歩いて登ってきた人を待って、ついて行ったら、灯台のさらに先に展望台があって、そこの2階に登ったところだった。こんなん、分からん、、。ちょっと残念なタイムロス。
帰りの公民館は、休まずにパス。
そして三叉路に戻ってきた。0時48分。
往復12kmを2時間半ほど。
なんとか予想の範囲内。
ただし、公民館から三叉路に戻るまで、やっぱり3kmを30分以上。
1時間6kmペースがやっとになってきた。やばい。
最難関区間、川原老人の家エイドを目指す
そして、いよいよこの橘湾岸スーパーマラニックの最難関区間へ。真っ暗な中、250mほどの急坂を一気に登る山道区間へ。
この区間は登りは走れない。とにかく歩け歩け。
が、なんと、ここで、追い討ちのように雨がついに土砂降りに!!
気分が精一杯、萎える。
この辺は他のランナーにも、ほとんど合わないので精神的にも辛い。
だんだん歩き続けるのも辛くなってくる。
雨具は、完全防水では無いので、腕は濡れ、寒い。。。なんとか歩き続けて体温を保つ。(この寒さで、リタイア者が相次いだらしい、、)
さらに、睡魔が、、。とにかく眠い。
フラフラと歩く。
やがて幻視のような感じ。建物がある、と思って近づいてよく見ると、周りの木々しか無い。を繰り返す。自分でも苦笑い。でも、分かっていても、また眠気で、幻視と言うか夢の中の様な、を繰り返す。やばい。
もう一つ問題が。
雨が降ると足裏とワラーチのゴム底の間の摩擦が強くなって、足裏にマメができやすくなる。ただのランニングなら足裏と底がズレないような走りを習得してきたのだが、歩きで登るとなるとどうしてもズレる。足裏にマメができるような感覚、、。やばい、、。
なんとか港町に降りてきて、川原老人の家エイド(143km)!
ボランティアの皆さんが暖かく迎えてくれる。
ホッと、、。
この安堵感たるや、もう表現の仕様がない。
3時20分。
三叉路から12.5kmを2時間半。意外と早かった。
びちゃびちゃの雨具をなんとか脱いで家の中へ。
暖かい食事が至福のひととき。
そして5分ほど仮眠。
制限時間との勝負だが、こう眠気が強いと走れない、、と仮眠を選択。
3時45分、
制限の1時間45分前に再スタート。
大丈夫か、、、。
昨年のDNF地点、茂木ぶらぶらを目指す
エイドを出発してすぐの漁港の駐車場。応援の嫁さんが雨の中、外で待ってくれていた。
キャンピングカーに上がって座り、少し会話。短時間だが、できるだけパワー充電。
この先も、やはり真っ暗な、のぼり下りを繰り返す辛い区間。
しかも、土砂降り。
やがて午前5時。走り始めて24時間!およそ148km地点。まあよく頑張っている。
この辺から走り続けられる時間がだんだん短くなる。
150kmを超えたところで、これ以上ペースが落ちるとやばい、と、ついにロキソニン投入。
まあ、ここまでロキソニンなしでこのペースで走れたので、上出来だろう。
そして空もだんだん明るくなり、、、。
茂木ぶらぶらエイド到着。159km。
6時50分
16kmを3時間とちょっと。山間区間をまずまずのペースで行けている、、。
ここは前回、DNFを決断したところ。
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昨年を思い出すと、今年の方が、まだまだ元気かな。
暖かい食事(何だったっけ?)を頂いて、
15分ほど休憩して、7時出発!
関門時間との差は、まだ1時間半の猶予。
ただし、予定ではここをこの時間だと、後が本当にギリギリになる。とにかく走り続けないと、、。
ついに関門時間との睨めっこが始まった、、。
この先も100m程度の山を次々に上り下り、、。ロキソニン効果で、ある程度走り続けられるようになったものの、1時間に6kmに届かない。このペースが限界か、、。
やがて雨もほぼ上がってきて、気分は少しは保ちながら、、
日見公園エイド。173km。9時30分
スタートして28時間30分経過。
173kmといえば、L部門の距離とちょうど同じ。6年前、L部門を走った時は30時間以上かかったことを考えると、まあ、がんばってるなあ。
ただ、、、関門時間との差は、、やばい、、1時間となってきた!
少し休みたかったけど、そんな時間ない、、。食事を流し込んで、5分ほどの休憩でスタート!
今回、E部門で一番厳しいと考えていた関門が、次の唐比温泉センター200km。ここの制限時刻が、14時30分。
この先、27kmの区間に3つの山超え、飯盛とんの山150mとじゃがいも農道150m、その後120mがある。そこまで、あと5時間弱。
ほぼ1時間6kmのペースを維持しなくてはならない。ここまでのペースを考えると、かなり厳しい。ちょっと難しいか。
ただ、諦められない!!この辺から、H氏に抜かれる時に言われた、「あきらめちゃだめですよ」の言葉が頭の中をめぐり始める。
日見公園からは、M部門やS部門のコースと合流する。この部門のランナーの方々、おそらく、キロ7-8分ぐらいで走っているのだろうが、どんどん抜かれて行く。もう全く着いていけない。
4-5kmして、小道の街並みに入ったところで、、
遂に力尽きてきた。
もう走り続けられない、、。
道端にちょうど座れるところがあったので、そこで座りこむ。少し頭を下げて伏せていたら、ちょっと眠ったみたい。はっ、と目覚める。
ん?少し元気になったかな。
走ってみると、走り続けられるようになった。お、良いかも。
が、ほどなく、飯盛とんの山を150m登る激坂へ。
延々と歩くが、、途中から本当に進まない、、、。眠気もまた始まって、ふらふらし始める。気持ちはもう嫌だーー。。諦めちゃだめですよ、、と言われても、ほぼと言うか完全に諦めの境地に、、、。これは、もう制限時間、間に合わん。
飯盛とんの山エイドで回復をはかる。
なんとか登り切って、182km。とんの山エイド到着
11時22分。この9kmを1時間45分、、、うーん。もう完全に1時間5kmペース。
ここで、おはぎ!これは元気が出る。
あまりにも嬉しくなって写真を撮ったが、あとで見返したら、樺島のカレーからここまで写真を1枚も撮ってなかった。なんと、、、
ただ、さすがに疲労感と眠気が強い。さっき少し眠ったら少し元気出たので、5分ほど眠ることに。
と言うことで、11時35分スタート。
ここから18kmを3時間弱、、。1時間を6km以上必要。しかもまだ150mと120mの山を越えなければならない。今の限界のペースで走り続けたとしても、もう完全にアウトだ、、。
エイドのボランティアの人に、ちょっともう難しいです、、と言うと、
明るい明るい元気な応援!「いやいや大丈夫ですよ!行けますよ!」と。
「次は自分は千々石のエイドに行くので、そこで待ってますから!」と。
そしたら、またまたH氏の「諦めちゃダメですよ」と言われたシーンが頭の中で、よみがえり、、。
よし、まあ後先のことは考えずに、今できる範囲で、できるだけスピード上げてみて、とにかく走ろう!
まあ、成るように成れ!
とりあえず、3時間で18kmを目指して、行けるところまでで良いので、トライしてみよう!
後半戦、スタート!