腸脛靭帯炎をおこさない走り方?

腸脛靭帯炎を克服できた。

完全に克服したのでは、と自分では思っている。(勝手に?)

なので、なかなか治らない、とか、繰り返す、など、自分と同じように悩まされている(いた)ランナーの方に、参考になるのかも、と思い、書いてみた。

f:id:kimamanitabishitetanoshikurun:20200928195923j:plain

 

なぜ、克服できた、と思っているのか、、。

走って鍛えたから?

いや、以前より練習のランニング距離自体は少ない。でも、超ウルトラを走っても大丈夫になった。

今でも、ウルトラなどを走っていると、フォームが乱れてきたり、特にその時に下り坂だったりすると、少しうずき始める時がある。良く書いてあるような「オーバーユース」だけが痛みの本体なら、もうそれでおしまいだろう。あとは痛くなるだけ。

ところが、それからフォームを整えると、あとは大丈夫。その先、何十キロでも平気で走れる。まったく痛くない。なぜ痛めるか、フォームのどこを整えるか、が分かってしまったので、それ以上は痛めない。

と言う状況なので、完全に克服できたのでは?と思っているわけです。

そして、誰でも簡単に克服できるのでは?とも思ってます。

 

ちなみに、

ストレッチ?してません。

特別な筋トレ?中臀筋(外転筋群)を鍛える?してません。

ローラーでマッサージ?してません。

ソール?使ってません(ワラーチなので、クッションなしのフラットソール)

ワラーチだから?ワラーチでも、やっぱり痛めて、その後、克服した。

サポーター?使わなくて良くなりました。

整形外科?行ってません(ちょっと話をしたら、休め、と言われました)

整体?行ってません。

 

そんな、その場しのぎの対症療法ではありません。

痛める動き自体を痛めない様な動きに修正する。つまりフォームを意識的に修正できるようにする、と言うこと。

 

そのやり方に気が付いたら、というか理解したら、あまりにも、当たり前。簡単。

たぶん、みんな賛成するだろう。それはそうだろう、、と。当たり前じゃない?、と。

今まで、なんで、この説明がなかったのか不思議。他の人には当てはまらないのかなあ?

まあ簡単なことなので、やって損はないと思うので、試してみてください。

 

それと、ちなみに、自分は整形外科医や整体療法士ではないが、この辺のことは素人ではないので、まあ、ある程度は信じながら読んでもらえば、と。

(加筆)この記事の後、論文を読んでみたら、どうも当たっているみたい。そちらも読んでみて。

 

kimamanitabishitetanoshikurun.hatenablog.com

 

 

まず、なぜ痛いのか、痛めるのか。

ネットで調べれば、色んなところに普通に書いてあるので、これは明確。

膝を曲げると、大腿骨の外側上顆の上を腸脛靭帯が通り、摩擦を起こす。

 

yamate.jcho.go.jp

f:id:kimamanitabishitetanoshikurun:20200928200014j:plain

上のイラストは、上のホームページに書いてあるもの。

ここまで書いてあるのに、どの説明も、ストレッチなどの治療法は書いてあるのに、起こさない走り方、、が書いてない、、。なぜ?

 

腸脛靭帯炎を起こさないようにする方法

と言うことで、この摩擦を起こさないようにするために、自分がしていることとは、、

要するに、

「膝の曲げ伸ばしで、腸脛靭帯が大腿骨の外側上顆の上を通り、摩擦を起こす。ので痛める。」

なので、

「膝の曲げ伸ばしでも、腸脛靭帯が大腿骨の外側上顆の上を通らないようにする。摩擦が起きない。ので、痛めない。」

これだけ。

 

え?膝を曲げると、腸脛靭帯は、必ず大腿骨の外側上顆の上を通って後ろに行くものじゃないの?

そうなんです、走る時に着地するときの45度程度の軽い膝の曲げ方なら、上手く曲げると通らないんです。腸脛靭帯は、膝を曲げても、外側上顆の前に残っているんです。

つまり、こんな感じ。

 この青い線のように、膝を曲げても、腸脛靭帯が外側上顆の前に残るんです。なので、曲げ伸ばしをしても摩擦が起きない。

腸脛靭帯が外側上顆の前に残るようにするには、、

よく書いてあるのが、

股関節の内転内旋、膝関節の内旋が悪い。O脚が悪い。

rikujo.taiiku.tsukuba.ac.jp

股関節の内旋・内転、膝関節の内旋

 

だけど、なぜ、それが悪いのかが書いてない、、、。なんで??

そして、逆に、股関節の内転・内旋や膝関節の内旋をしない人は、なんで腸脛靭帯炎を起こしにくいのか。なぜ、それを説明してくれないの?

(時々書いてる理論が、、膝の内旋で、足の外側の筋肉に負担がかかる。なので腸脛靭帯に負担がかかって腸脛靭帯炎を起こす、、、。え?さっきまでの摩擦、、の話はどこに行ったの?

太ももの外側の筋肉が緊張すると、腸脛靭帯が引っ張られて摩擦の圧が増える?いやいや、ランニングで着地した時点で、相当な緊張がこの靭帯にはかかっているんだけど?)

 

自分が気付いたのは、、、

股関節を内転・内旋したり膝関節を内旋する走り方をすると、

少し膝を曲げただけで、腸脛靭帯が大腿骨の外側上顆の上を通り後ろに行く、ので、摩擦を起こす。だから腸脛靭帯炎を起こしやすい。

 

そして、股関節の内転・内旋、膝関節の内旋をしない人、つまり、まっすぐ腰や膝を曲げる人は、

30度程度の膝の曲げ方なら、腸脛靭帯は、大腿骨の外側上顆の前に残る。摩擦を起こさない。だから、腸脛靭帯炎を起こしにくい。

あまりにも、当たり前じゃない?

そう言ってくれれば良いのに。 

 

なので、

それぞれの人が自分の感覚で、大腿骨の外側上顆の上を腸脛靭帯が通らないような、まっすぐ腰や膝を曲げるやり方を覚えてしまえば、それですべて解決するのでは、、。

 

うーん、当たり前過ぎて、、。ほんと?

でも、少なくとも、自分はこれで克服できました。

 

腸脛靭帯の動きの確認方法

次は、どうやって、大腿骨の外側上顆の上を腸脛靭帯が通って後ろに行くか行かないか、を確認するか、です。

これが簡単

 

立って、膝の外側、大腿骨の外側上顆を確認。

外側上顆は、大腿骨の一番下、膝の外にある、グリグリと少し出っ張っているところ(赤丸)。上と下の二箇所ある、と言う人は、上の方が正解。下はおそらく、腓骨、、膝より下の骨の一番上。

膝を伸ばした時の、腸頸靭帯と外側上課の位置

そして、まず、膝が伸びた状態で、その外側上顆を人差し指と中指で軽く触ってみる。そして軽―く抑える。

次に、そこから踏み込んで、軽く膝を曲げていく。

そうすると、人差し指や中指が、ゴリゴリっと外側上顆を外れて、後ろの方に移動して行くのでは?特に、今これを読んでいる人は、腸脛靭帯炎を起こす人だと思うので、ゴリゴリっと後ろに行くと思う。靭帯と一緒に、表面の皮膚も外側上課を超えて後ろに行くのが分かる。

腸頸靭帯が外側上課を通り摩擦


これが、あの「腸脛靭帯が大腿骨の外側上顆の上を通って後ろに行く、そして摩擦が起きる」ということ。この摩擦を何回も繰り返していると痛くなる。

自分が腸脛靭帯炎になって、痛みのあるここを触っていた時に、最初にこれに気づいた時には、ちょっと絶望した。膝を曲げ伸ばしする度に、これだけゴリゴリと靭帯がこの出っ張りの上を通るのに、この摩擦に靭帯が耐えられるようになる、なんてことがあるのだろうか?と疑問に思っていた。

でも、そうなんです。曲げ伸ばしの度に、靭帯がこの外側上顆の上を毎回ゴリゴリと通るかぎり、靭帯は耐えられない、、。

 

膝の曲げ方の修正方法

修正するのは、膝を内旋しないように真っ直ぐに曲げる。こと。

上からみて修正してみる。

膝を曲げて踏み込む時に、内旋しない様に気をつけて、まっすぐ踏み込んで膝を曲げてみる。上から見ると、膝で爪先が隠れる様に、真っ直ぐと。

今まで内旋気味だったと思うので、普通に曲げると、膝は爪先より内側に行くのでは?

以前の自分が、これ。

なので、それが内側に行かないように真っ直ぐ。最初は、むしろ膝が少し爪先より外側ぎみになるように曲げても良いかもしれない。

この真っ直ぐ膝を曲げるときに、最初と同じ様に、伸ばしたところで外側上顆のあたりを人差し指と中指で軽く触りながら、膝を曲げてみる。
膝が上手くまっすぐ曲がると、今度は、人差し指や中指が、そのまま外側上顆の上に残っているのでは?

腸頸靭帯炎を起こさない膝の曲げ方

これが、「腸脛靭帯が外側上顆の上を通らない」膝の曲げ方。

 

腸頸靭帯炎を起こさない靭帯と外側上課の位置

確認するために、わざと膝を爪先より内側に入れて曲げて内旋させて、指が外側上顆の上をゴリゴリっと乗り越えて後ろに行くようにしたり、真っ直ぐに踏み込んで、外側上顆の上にそのまま残るようにしたり、を繰り返して、その膝の曲がり方の差を確認してみると、分かるのかも。

 

自分は、腸脛靭帯炎を起こすのは右だけで、左は起こさないので、右と左の差で確認できる。

左は膝を曲げてもそのまま指が外側上顆の所に残るが、右は、ゴリゴリっと乗り越えて後ろにいく。

これを確認しながら、自分なりに、真っ直ぐに曲げる方法、感覚を探してみる。

この時の参考ポイント、2点ほど

 

参考ポイントその1。膝だけでなく、股関節の内転・内旋にも注意。

股関節の内転・内旋と膝関節の内旋は、ほぼ同じ動きで起きるので、ペア、の様な感じ。

股関節が真っ直ぐに曲がらないで内転・内旋すると、膝の内旋は治らない。

そしてさらに悪いことに、股関節が内転・内旋すると、膝と同じ様に、この腰のところでも、腸脛靭帯の上の方で炎症を起こすことがある。

大腿骨大転子部滑液包炎というもの。腸脛靭帯の上につながっている大腿筋膜張筋に炎症を起こす。

kannakyoto.blog106.fc2.com

上のホームページの解説がわかりやすい。そのイラストを使わせてもらうと、この赤丸のところが大転子で、靭帯の上の方が、ここのすぐ前に通っているのが分かる。

自分は、フォームがみだれて膝の腸脛靭帯炎を起こしそうにうずき出す時には、大体、この上の方の腰のところ大腿骨大転子部滑液包炎も、うずき始める。

腸脛靭帯は、太腿の上の方、外側に伸びている。

股関節が伸びている時には、腸脛靭帯の上端の大腿筋膜張筋は、大転子(大腿骨の上の外側の出っ張り)の前にある。股関節を真っ直ぐ曲げると、腸脛靭帯が大転子の前に残るので大丈夫。しかし、股関節を曲げるときに、内転・内旋すると、この靭帯が大転子の上を乗り越えて、後ろに行く。ここで摩擦が起きる。

確認方法は、膝の時と同じ。

腰の外のグリグリ(大転子)の上を指で触って、足を踏み込んで股関節を曲げる。股関節が内転する人(以前の自分)は、前にある靭帯がゴリゴリっと大転子の後ろに移動するのが分かる。

なので、股関節を曲げても、大転子の上を移動しない様に、まっすぐと曲げる様に修正する。

 

上にも書いたように、この股関節の内転・内旋と膝関節の内旋は、ほぼ同じ動きで起きるので、ペア、の様な感じ。そして、この動きをすると、腸脛靭帯は、上の方も大転子の摩擦で痛め、下の方も外側上課の摩擦で痛め、、で、痛くて走れなくなる。

それを、まっすぐ曲げると、上も下も、ゴリゴリっと突起の上を通らなくてすむので、痛めない。

ちなみに、自分は、ウルトラを走っている時にうずき始めると、この腰の大転子のところを走りながら触ってみて、靭帯がここをゴリゴリっと通らない様に確認しながら走るフォームを修正する。膝のほうは、走りながらでは触ることはできないので、腰で確認するようにしている。

 

kimamanitabishitetanoshikurun.hatenablog.com

 

参考ポイントその2。ケンケンで修正。

この股関節と膝関節を真っ直ぐに曲げる、という感覚は、自分はケンケンで軽い登り坂を上ると分かりやすかった。

ケンケンでしっかり踏ん張って登ろうとすると、股関節を内転したり膝関節を内旋したりすると横に倒れてしまうので、必然的に坂の上方向、まっすぐ前に踏み込んで、股関節も膝関節もまっすぐ曲がる。

 

実は、自分がこの膝を曲げても「腸脛靭帯は外側上顆の上を通らない」と言うのに気づいたのは、このケンケンだった。

腸脛靭帯炎を起こして、しばらく走れず、その後、少しづつ走り始めた時だった。

少しうずく感じは残っていたのだが、少し筋肉トレーニングを、と緩い上りの傾斜をケンケンで登ってみた。そうすると、全く痛くない。ランニングではまだ少しうずくのに、ケンケンになると全くうずかない。

なぜだろう、と思い、そのケンケンのときにうずくハズのところ、膝の外側上顆の上を触ってみると、踏み込むために膝を曲げても、今までグリグリっと後ろに移動していた腸脛靭帯が、外側上顆の前に残ったままで、グリグリっと乗り越えていない。のに気付いた。

今までは、膝を曲げると、腸脛靭帯は必ず外側上顆の上を通って後ろに移動するものだ、と思ってた。なのに、このケンケンのときは、膝を曲げても、腸脛靭帯は、外側上顆の前にそのまま残っている。

え?膝を曲げても、必ず後ろに行く、とは限らないの?

まさに晴天の霹靂だった。目から鱗、というか、、。なんで、誰も教えてくれなかったの?なんで、どこにも書いてくれてなかったの??

 

そして膝の曲げ伸ばしを繰り返しながら、なぜ乗り越えないのかを確認していると、膝が内旋せずにまっすぐ曲がると乗り越えないのが分かった。

 

と言うことで、すべての人に当てはまるかどうかは分からないが、腸脛靭帯炎の人は、ちょっとケンケンで、緩い登り坂を登ってみてはどうか。股関節や膝関節をまっすぐ曲げる、という感覚が分かるかもしれない。

 

kimamanitabishitetanoshikurun.hatenablog.com

 

 

サポーターやソールで、効果がある人は?

おそらく、サポーターしたり、ソールを入れたり、などなど色々している人もいると思う。自分も、ザムストのサポーターをして、ある程度効果があった。しかしこの腸脛靭帯の動きを理解してしまった後で考えると、なるほど、そこを修正しようとしているな、と分かる。ただ、上手く修正されていない人は、効果がないだろうな、とも思う。

[rakuten:zamst:10000015:detail]

逆に、そんなものを使わなくても、自分で意識的に、まっすぐ腰や膝を曲げて、靭帯がグリグリを乗り越えない様にするフォームを身につければ、それでOKということ。

 

そもそも、、

そう。そもそも、人は、長い距離を走れる様に進化してきた動物だ。

Born to run走るために生まれた ウルトラランナーvs人類最強の“走る民族” [ クリストファー・マクドゥーガル ]

価格:2,200円
(2020/8/24 15:38時点)
感想(33件)

 

なのに、走るたびに、靭帯がグリグリと骨の突起の上を通り、摩擦で炎症を起こして痛めてしまいやすいようような形をしている、って、おかしいでしょ?なんでそんなところに靭帯があるの?なんでそんなところの骨が突出しているの?

そうなんです、きちんと膝と腰を真っ直ぐに曲げれば、長距離ランニング程度の膝の曲げ方では、靭帯はグリグリを通らないように出来ているんです。

むしろこの位置に靭帯と骨の突出があって、このでっぱりが滑車のようになって、膝から下を前に引っ張って伸ばすなど、効率的に動かせる様になっているのかな、とも思い始めた。この位置に靭帯が必要だった、この位置に骨の突出が必要だった、そのように進化した、と言うことなのではないだろうか。

 

痛めた時は、まずは休んで

今まさに完全に炎症を起こしてしまっているのなら、しばらく休むしか無い。まずは炎症を抑えて。が、まずやるべきこと。

でも、炎症が治って痛みが引いても、またそのままのフォームで走ったら、当然、また起きる。(起きていた、、)

なので、少し痛みが引いてきたら、まずは股関節と膝関節。真っ直ぐ曲げる感覚を身につけて見ては?

どうですか?試してみませんか?損は無いかと。。

 

ご意見を聞かせて。

自分はこれで克服できて、超ウルトラも走れるようになった。でも、当然だけど、他の人がこれで治るのかどうかは、分からない。

もし、これを読んで試してみた方がいらっしゃったら、これで治った、とか、やっぱり治らない、とか、ご意見をコメントで聞かせてもらえると、とっても参考になります。

書いてある意味がよく分からん、、などでも良いので、聞かせていただければ有難いです。